- ヴェストラン県
- Vestland fylke
- 測地系: 北緯60度55分30秒 東経6度26分42秒
ヴェストラン県(ヴェストランけん、ノルウェー語: Vestland)はノルウェー西部の県。ヴェストラン地方(Vestlandet)に属している。北海に面し、北をムーレ・オ・ロムスダール県、東をインランデ県、ヴィーケン県、ヴェストフォル・オ・テレマルク県、南をローガラン県と接する。県庁所在地はベルゲン、県知事所在地はソグンダールのHermansverk。
2020年1月1日にホルダラン県とソグン・オ・フィヨーラネ県(ホルニンダールを除く)が合併して発足。ほとんどの自治体がニーノシュクを用いており、県でもニーノシュクが採用されている。国内でニーノシュクを採用している県は2つしかなく、もう1県がムーレ・オ・ロムスダール県である。
地理
数多くのフィヨルドと険しい山々を擁する。同国最大、ヨーロッパ全体で2番目に大きいフィヨルドのソグネ・フィヨルドをはじめ、ハルダンゲル・フィヨルド、ガイランゲル・フィヨルド、ネーロイ・フィヨルドなどがある。最後の2つは世界遺産「西ノルウェーフィヨルド群 - ガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルド」に登録されている。
またヨーロッパ最大の氷河のヨステダール氷河、ヨーロッパで最も深い湖のホルニンダール湖、世界最長の道路トンネルのラルダールトンネルが県内に所在する。
基礎自治体
ヴェストラン県には43の基礎自治体(Kommune)が属している。
ノルウェー語にはブークモールとニーノシュクの2つの筆記法が存在しており、自治体によって採用している筆記法が異なる。中立(Nøytral)はどちらにも限定していないことを表す。ヴェストラン県は41の自治体がニーノシュクを採用しており、中立はわずか2自治体、ブークモールに至ってはどの自治体も採用していない。
廃止された基礎自治体
いずれも2020年1月1日に合併・編入が実施された。
- 旧ホルダラン県
- 1227 Jondal(ウレスヴァンに編入)
- 1228 オッダ(ウレスヴァンに編入)
- 1234 Granvin(ヴォスに編入)
- 1241 Fusa(Osと合併しBjørnafjordenが発足)
- 1243 Os(Fusaと合併しBjørnafjordenが発足)
- 1245 Sund(Øygardenに編入)
- 1246 Fjell(Øygardenに編入)
- 1256 Meland(Radøy、Lindåsと合併しアルヴェが発足)
- 1260 Radøy(Meland、Lindåと合併しアルヴェが発足)
- 1263 Lindås(Meland、Radøyと合併しアルヴェが発足)
- 旧ソグン・オ・フィヨーラネ県
- 1401 Flora(Vågsøyと合併しキンが発足)
- 1418 Balestrand(ソグンダールに編入)
- 1419 ライカンゲル(ソグンダールに編入)
- 1430 Gaular(Jølster、Førde、Naustdalと合併しサンフィヨルドが発足)
- 1431 Jølster(Gaular、Førde、Naustdalと合併しサンフィヨルドが発足)
- 1432 Førde(Gaular、Jølster、Naustdalと合併しサンフィヨルドが発足)
- 1433 Naustdal(Gaular、Jølster、Førde、Naustdalと合併しサンフィヨルドが発足)
- 1439 Vågsøy(Floraと合併しキンが発足)
- 1441 Selje(エイドと合併しスタが発足)
- 1443 エイド(Seljeと合併しスタが発足)
- 1444 ホルニンダール(ムーレ・オ・ロムスダール県ヴォルダに越境編入)
交通
欧州自動車道路E16号線が東西方向に、E39号線が南北方向に走っている。南北方向はフィヨルドに分断されている区画が存在するため、フェリーが運行されている。
鉄道は首都オスロとベルゲンを結ぶベルゲン線、支線のフロム線が運行されている。かつてはヴォスとGranvinを結ぶハルダンゲル線が運行されていたが、1989年に廃線となった。
民間の定期便が就航している空港はベルゲン空港(ベルゲン)、Florø空港(キン)、ソグナル空港(ソグンダール)、Førde空港、サンダネ空港(グロッペン)、ストルド空港(ストルド)がある。
脚注



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