原口 典之(はらぐち のりゆき、1946年8月15日 -2020年8月27日)は、日本の美術家。
来歴
神奈川県横須賀市に生まれる。日本大学芸術学部美術学科を卒業した。
もの派の主要アーティストとして知られる。1960年代後半から美術家として活動を始め、1977年、ドイツ・カッセルの美術展「ドクメンタ6」に初めて日本人作家として選ばれ、出展した作品「オイルプール」(廃油を満たした巨大な鉄のプール)は「美術界に衝撃を与えた」と評される。作品「オイルプール」は、展覧会終了後はイランのテヘラン現代美術館に展示されている。
続いてパリ市立近代美術館でも「第10回パリ青年ビエンナーレ」に参加し、1978年にはデュッセルドルフのGalerie Alfred Schmelaで海外での初個展を成し遂げた。
2001年、ミュンヘンのレンバッハハウス美術館における個展「NORIYUKI HARAGUCHI」、2007年ハンブルク美術館におけるマレーヴィチへのオマージュ展“Das Schwarze Quadrat. Hommage en Malewitsch” など、大規模な個展で海外での評価が高い。
2009年に横浜のBankART1929のStudio NYKで国内では初となる新作を含む大規模な回顧展「Noriyuki Haraguchi:Society and Matter(原口典之 社会と物質)」を開催。
2020年8月27日、胃癌のため死去。74歳没。
脚注
参考文献
- 千葉成夫『現代美術逸脱史』晶文社、1986年。ISBN 4794937628
- 椹木野衣『日本・現代・美術』新潮社、1998年。ISBN 4104214019
- 峯村敏明『彫刻の呼び声』水声社、2005年。ISBN 4891765704
- 小林晴夫「原口典之 社会と物質」(2009・芸術批評誌 REAR no.22)




