鳥居本宿(とりいもとじゅく)は、近江国坂田郡にあった中山道の63番目の宿場で、現在は滋賀県彦根市鳥居本町。

本陣は寺村家が務め、脇本陣と問屋は高橋家が務めた。本陣や脇本陣の建物こそ現存しないが、随所に重厚な家屋が残り、宿場の雰囲気が残されている。

鳥居本宿から朝鮮人街道が分岐した。

特徴

本陣寺村家は合計201帖もある広い屋敷であった。

文政12年(1829年)から天保12年(1841年)までの『寺村家大福帳』によると、本陣宿泊客の状況は、13年間に161回3,594名が宿泊している。1年間の利用回数にばらつきがあるが、平均で年間利用回数12.4回、1回の平均利用者数22.3名であった。また1回の利用者数の最多は80名、最小は2名で、実際は50 - 60名がその収容限度であった。参勤交代の大名の供揃のように200 - 300名に達すると、全員を本陣に収容することはできず、多い時には156軒の下宿が必要になった。

また、天保14年(1843年)の『中山道宿村大概帳』によれば、鳥居本宿の長さは小野村境から下矢倉村まで13町(約1.4 km)、宿高115石、鳥居本宿の宿内家数は293軒、うち本陣1軒、脇本陣2軒、問屋場1軒、旅籠35軒で宿内人口は1,448人であった。

鳥居本宿は、安芸広島藩・筑前久留米藩・紀伊和歌山藩・阿波徳島藩・出雲松江藩・長門萩藩・美作津山藩・伊予松山藩などが利用しており、下宿を利用する大通行が年間数回ずつあった。

最寄り駅

  • 近江鉄道本線 鳥居本駅

史跡・みどころ

  • 赤玉神教丸本舗(有川製薬)
  • 本陣寺村家跡
  • 「本家合羽所」看板

高宮宿までの史跡・みどころ

  • ひるね塚
  • 床の山
  • 扇塚

隣の宿

中山道
番場宿 - 鳥居本宿 - 高宮宿

参考文献

  • 児玉幸多 『中山道を歩く』 中公文庫、1988年 ISBN 4122015561

脚注

外部リンク

  • 中山道・鳥居本宿場町 - 彦根市 > 観光ガイド > 中山道宿場街(2016年6月13日)2018年5月29日閲覧
  • 旧鳥居本宿 - 公益社団法人びわこビジターズビューロー > 滋賀県観光情報(最終更新日: 2015年7月2日)2018年5月29日閲覧

関連項目


中山道 下見2日目後半(番場宿・鳥居本宿・高宮宿)20221113 / えりちゃまさんの中山道(醒井宿・番場宿・鳥居本宿・高宮宿)の活動

【鳥居豆知識】為甚麼多數鳥居都是紅色?盤點日本特色鳥居

鳥居本宿・町並み

鳥居本宿

中仙道 鳥居本宿から五箇荘宿 日本一周一筆書きの旅